赤ちゃんが生まれて初めての行事がお七夜というものになります。
しかし、お七夜というのは全国的に共通のものなのでしょうか。
実はお七夜には地域性があります。
ここでは、九州と北海道のお七夜についてお話しします。
お七夜とは
お七夜の起源というのは実ははっきりしていませんが、かつては赤ちゃんの生存率が低く、1週間無事に生きることができればまず大丈夫であると言われてきたことから、赤ちゃんが生まれて1週間経ってから、周りの人に赤ちゃんの誕生などを報告していたと言われています。
それがお七夜の由来とされているのです。
お七夜は命名式とも呼ばれ、今でも赤ちゃんの誕生のみならず、赤ちゃんの名前を親戚や近所の人、地元の神様に報告する日とされています。
最近ではインターネットが普及したことにより、赤ちゃん誕生と同時に名前も披露してしまいますが、日本の風習としてはこのようなものがあるのです。
九州のお七夜
実は、九州ではお七夜というものの認知度が低いと言われています。
平成21年から23年に、日本調理科学会の特別研究「調理文化の地域性と調理科学:行事食と儀礼食」が報告書を刊行しました。
その中において、お七夜やお食い初めに関しては経験度が低かったという結果が述べられており、九州ではお七夜というものがあまり認知されていないということが明らかになったのです。
誕生日や七五三、成人式などが知られているのですが、赤ちゃんが生まれて7日後に行うお七夜や、100日後に行うお食い初めというのは九州では一般的では無いのです。
北海道のお七夜
実は、北海道もこのような儀礼的な行事が簡略化されていることがあり、お七夜というものも必ずやらなければいけないというものではなく、やりたかったらやる、という人が多いと言われています。
北海道は本州から離れ、ロシアやアイヌの影響を受けていることもあり、日本古来の風習に興味がないという人も少なくは無いのです。
そのため、そのような行事に興味があればやるけれど、興味がなければやらないということも多く、例えば北海道の人と結婚し、お七夜をやろうとしたら「なにそれ」と言われてしまった、などという経験を持つ人も少なくはありません。
北海道でお七夜をやるために必要な命名書とお祝い膳
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まとめ
いかがでしょうか。
九州や北海道でお七夜があまり認知されていないというのも面白いですよね。
確かに、本州の中でもお七夜に関しては地域性がありますから、本州から離れてしまうとそもそも認知されていないということがあってもおかしくはありません。
もしもそのようなところでお七夜をやろうとする場合、事前にどのようなものなのか親戚と確認しておく必要があるかもしれません。